はじめての一人暮らしは平成ヒトケタの頃。
上京と同時、といいたい所だけど、実際は千葉県。
グルメに目覚めたのはこの頃だったと思う。
築39年、家賃は4万円。風呂はついてた。
自炊するにしても、外食するにしても、貧乏学生の身としては満ち足りることはなかった。
要するに、一人暮らし前の食生活が豊かだったことを思い知らされた。
下宿先近くのコンビニ(21時閉店)に並んでいた『ハムカツサンド』。
地元ではお目にかかったことのないものだった。
興味本位で購入したものの、160円の値段に届かない貧相な味わいだった。
『ハムなのにカツ?』という疑問が常に頭の中で響いていた。心が少し寒くなった。
年に数回帰省する機会があったが、地元での食事の度に、食生活のギャップを感じざるを得なかった。
つづく