先日のラリー・カールトンについて「えぐいプレイ」と書いたけど、
どんなものか聞かれたのでちょっと詳細をば。
ロックとかって基本がEとかAとか、もしくはそれらのマイナーとかで、
ギターにとって有利なキーなんだと思ってほしい。
なので、このキーのロック楽曲は世の中に溢れまくっているはずだ。
開放弦を使いやすいし、視覚的にもわかりやすいポジショニングになるのだ。
対してジャズとかフュージョンって、管楽器のキーでフラット系が多いので、
ギタリストにとってはちょいやりづらい感じになる。
FとかB♭とかかな。
という意味で、ジャンル的にもえぐいプレイになりがちなわけだ。
あと、特にハード・ロックの場合、ソロなんかはペンタ一発のラン奏法とか、
90年代にMITあたりのメソッドにもなってた、各弦3音づつで上昇下降するような
ストレートなフレーズが多い。うーん、ちょい古いか。
ま、ここではホライズンなのがロック、バーティカルなのがジャズ系みたいな
ニュアンスで考えてもらえれば。
で、カールトンの場合は、もちろんペンタも多用するんだけど、コード進行や
響きを完全優先するので、いわゆるギターで弾きやすいフレーズではなく、音楽として
心地よいものが多用される。
なので、Major7のアルペジオ・フレーズをレガート絡めながらスウィープなんてのは
ザラ。フツーのトライアドのアルペジオに少々音が加わるだけでも難易度はかなり上がるけれど、
ロックでは見ないコードがガンガン進行していくのだ。
是非トライしてほしい。